運送会社ができる未払い残業代請求対策は?

行政書士の阪本です。

未払い残業代と監査

退職したドライバーが、未払い残業代を請求するために、労働基準監督署や裁判所へ申し立てるケースが増えてきています。

このようなドライバーは、社外の労働組合に加入したり、他の退職したドライバーを巻き込んで、残業代の未払いを訴えてきます。

このようなドライバーの動きを放置しておくと、未払い残業代の請求の他にも、営業所には運輸局が監査のためにやってくることになります。

関東運輸局が発表した平成29年2月の関東運輸局管内の行政処分状況では、72社が車両の使用停止処分を受けました。
http://www.logi-today.com/284529

監査のきっかけの30%超が労働局からの通報

運輸局がこの72社に監査に入った端緒(きっかけ)を確認してみると、23社が『労働局からの通報』となっていることがわかります。

労働基準法違反や改善基準告示違反など、自動車運送事業者の運行管理に関する規定に重大な違反の疑いがある場合は、労働基準監督機関から運輸局へ通報する制度がされます。

この制度は、相互通報制度と呼ばれておりますが、この制度によって労働局から通報があると、運輸局が営業所に監査にやってくるのです。

運輸局の監査のきっかけが労働基準法違反や改善改善基準告示違反などの労働関係法令違反であっても、通常の監査と同様に、その営業所の運行管理のすべてについて監査を受けることになります。

もし、労働関係法令違反にも違反事項があれば、その事項でも行政処分を受けることになります。そして、違反点数が多くなってしまうと、長期間の車両の使用停止処分や事業の停止といった厳しい行政処分を受けざる得なくなってしまうのです。

労務管理の重要性

ですので、日頃より、ドライバーをはじめとした従業員の労務管理を疎かにすることは、事業継続上のリスクにしかなりません。監査が入ってしまうと、運輸局より厳しい行政処分を受けることになってしまいます。

特に、昨今は、弁護士事務所や司法書士事務所が、ホームページやラジオなどで、残業代未払い請求を煽る広告を出して、残業代未払い請求を促す流れも出てきております。

未払い残業代に関するトラブルに巻き込まれないためにも、運送会社の経営者は、労務に関する知識を身に着けて自衛する必要があるのではないでしょうか。

未払い残業代対策セミナーのご案内

トラバスでは、平成29年4月19日(水)に、未払い残業代対策セミナーを開催いたします。

今回のセミナーでは、弁護士と社会保険労務士が、それぞれの専門分野の視点から、未払い残業代トラブルの実態とその対処、そして予防方法についてお話します。

未払い残業代のトラブルに巻き込まれたくない運送会社の経営者の方々は、ぜひ、本セミナーにご参加頂ければと思っております。

セミナーの詳細及びお申込みは、下記ホームページをご確認ください。
【平成29年4月19日開催 未払い残業代対策セミナー@横浜】

blog_banner
The following two tabs change content below.

行政書士 阪本 浩毅

トラバス代表理事。行政書士開業後、個人事務所時代から一貫して、運輸と観光専門の行政書士として、数多くのトラック運送会社の許認可に関与してきた経験を持つ。 現在も行政書士法人シグマの代表として、運輸と観光の許認可の専門家として活動している。