運輸安全総研トラバス所属の行政書士、阪本です。
最近、営業所や車庫まわりの防犯対策を検討されている運送会社さん・貸切バス事業者さんが増えてきています。
従業員が運転日報や顧客情報を持ち出していたという事案や、車庫に釘がばら撒かれていたいう事案を、事業者さんから報告を受けています。防犯対策は、泥棒対策もそうですが、業務上横領や情報の持ち出しといった、『犯罪の起きない』職場づくりのためにも、大変重要になってきています。
防犯対策と言って真っ先に思いつくのは、警備会社のセキュリティではないでしょうか。確かに異常が生じた時に、警備員が駆けつけてくれるのは頼もしいです。しかし、警備会社に機会警備をお願いすること、コスト(イニシャル・ランニング)はそれなりに覚悟しなければならないでしょう。
実は、警備会社に依頼しなくても、低コストで効果的な防犯対策があるのですが、ご存知でしょうか。それは、防犯カメラとスマートフォンを活用した防犯対策です。
ちなみに、防犯対策には3つのポイントがあります。
1.狙われにくくする
2.侵入をあきらめさせる
3.被害の拡大を防ぐ
警備会社に依頼しなくても、ネットワークに接続した防犯カメラとスマホを組み合わせることで、この3つの防犯対策のポイントを満たすことができるのです。
そこでとある事業所さんがこの防犯カメラを活用した防犯システムを導入しましたので、ご紹介したいと思います。
防犯システム導入の流れ
1.現地調査
2.防犯対策の提案
3.機器の取付工事
4.アフターフォロー
1.現地調査
まず、現地調査を行います。
トラバスの防犯対策では、セキュリティ設備の販売を目的とはしておらず、あくまで、防犯対策として具体的なコンサルティングを目的としています。
従って、効果的な防犯対策を行う上で、この現地調査は非常に重要なステップとなります。
現地調査は、元刑事部刑事の危機管理コンサルタントが、泥棒(敵)の視点に熟知した技術と経験から、侵入の手口などを予想します。
2.防犯対策の提案
危機管理コンサルタントが実施した現地調査を踏まえて、最も効果的でかつ低価格な防犯対策を提案いたします。今回の事業所は、敵の侵入予想ルートより、防犯カメラ1個・開閉センサー5個を使った防犯システムが有益であるという提案いたしました。
また、セキュリティ機器の選定以外にも、防犯対策を講じていることを外部に知らせるためのステッカー貼り付ける最適な位置についても、提案をいたしました。
3.機器の取付工事
防犯システムの性質上、導入機器の画像は掲載できませんが、危機管理コンサルタントが指定した場所に、防犯カメラとセンサーを設置しました。また、ステッカーの貼付も行いました。
4.アフターフォロー
今回導入したシステムは、異常を感知すると、登録したスマホに通報されるようになっています。スマホに導入したアプリの使い方の説明や、導入後に、不具合が生じた際は、調整を行いました。
導入後
今回導入した防犯対策は、異常を検知した際に警備員は現場に駆けつけることはありませんが、手元のスマホで、事業所内の画像を確認をすることができます。
また、異常が生じた際は、自動的に録画され、後から動画で状況を確認することができます。また、防犯カメラは暗視機能もあるため、事業所内が暗い状態でも状況を確認することが可能です。
【明かりあり】
【明かりなし】
また、インターネット回線に接続できる環境であれば、防水タイプのカメラを取り付けることにより、車庫などの建物外の状況も監視することも可能になります。
気になる費用は、イニシャルコストは数万円の費用はかかりますが、ランニングコストは電気代とインターネット回線費用のみですので、警備会社に警備を依頼するよりも経済的だと言えるでしょう。
防犯対策をご検討中でしたら、コスパ抜群のネットワークカメラとスマホを使用した防犯対策も検討されることをおすすめいたします。
トラバスでは、運送事業者・貸切バス事業者向けの防犯コンサルティングサービスを提供しております。
営業所、車庫まわりの防犯対策などでお困り事がございましたら、下記のお問い合わせフォームから、ご相談ください。お待ちしております。
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トラバス代表理事。行政書士開業後、個人事務所時代から一貫して、運輸と観光分野に関する専門家として、数多くのトラック運送会社、貸切バス事業者、倉庫業者の許認可法務に関与してきた経験を持つ。
現在も行政書士法人シグマの代表行政書士として、行政書士法人を経営しながら、運輸業と観光法務の実務家として活動中。
一般社団法人日本事故防止推進機構(JAPPA)賛助会員(認定アドバイザー)