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トラバスです。
熊本県熊本地方で震度7の大地震が発生してしまいました。
この地震でお亡くなりになられました方々に謹んでご冥福をお祈りいたします。また被災されました皆様方が、早く元の日常の生活に戻れますよう、心から祈念いたします。
この大地震で思い起こされるのが東日本大震災です。
東日本大震災が発生した当時、私は神奈川県の運送会社で運行管理者の業務をしておりまして、当時、運行管理者として困った点や注意点等を綴ってみたいと思います。
ドライバーとの連絡
当時、一番困ったことはドライバーと連絡がつかなくなったことです。
東日本大震災発生時刻が午後2時46分ということで、ドライバーは全員業務中でしたので、地震発生直後、まず行ったのが「ドライバーの安否確認」です。
事務所にいる人たちで手分けをしてドライバーの携帯電話にかけました。そうしたら、全員と電話が繋がり「安否確認」「トラックの状態(パンクや損傷がないか)」「道路の状況」「荷崩れを起こしてないか」等を聞き取り、全員無事の確認がとれました。
しかし、30分、1時間、2時間と時間が立つにつれて携帯電話が繋がりにくくなり、ドライバーの状況が把握できなくなりました。
当時、勤めていた運送会社の方針で業務連絡は、必ず電話でやり取りすることでしたので、従業員全員のメールアドレスを会社は把握しておりませんし、ツイッターやLINE等のSNSを使っている従業員もいませんでしたので、連絡を取り合う手段がありませんでした。
今後の防災対策として、災害発生時のみ使用することとして社内でツイッターやLINE等のSNSやメールアドレスを会社で共有して活用することも防災対策として必要だと思います。
燃料の確保
次に困ったことは「燃料の確保」です。
東日本大震災の教訓として、災害発生時に必要とされるのが「トラック輸送」です。
震災当時、燃料が足りなくなるとは思っていませんでした。日を追うごとに給油所に燃料の供給が間に合わない事態が広がっていきました。燃料を給油するのに何時間も並び、給油所によっては給油できる数量も一台につき50ℓや100ℓまでと数量も限られていきました。
当時、ドライバーには燃料計が半分になった時点で燃料の給油をするように指示をしておりまして、帰社後のトラックの点呼時に自分の目で燃料計の確認も行っていました。
運送業務を行うには燃料は必要不可欠なものです。災害時には燃料が不足する可能性がありますので、給油所の場所、営業時間等を把握しておくことも必要だと思います。
安全管理
当時私が在籍していた会社では、社内教育を定期的に実施していましたが、その教育内容の大半が事故防止対策であって防災対策は行っておりませんでした。
しかし、後日ドライバーから地震が起きたときの状況の聞き取りを行ってみると、「速度をあまり出していなかったので、緊急時でも事故を防げた」と多くのドライバーから聞くことができました。
その会社では「速度管理」を徹底していまして、これが功を奏して事故が防げて、防災対策にもなっていたのかもしれません。
運輸業はドライバーがいて成り立ち、そのドライバーには家族がいます。
会社はドライバーの生活を守る責任がありますので、定期的に実施する社内教育体制を構築し、防災対策を含む安全教育の取り組みを、是非とも行って頂きたいと思います。
防災対策としては、下記のような資料がございますので参考にして下さい。
下記の資料は「一般社団法人 日本物流団体連合会 自然災害時における物流業の*BCP作成ガイドライン」を引用しております。
*BCP(事業継続計画)とは、企業が自然災害、大火災、テロ攻撃などの緊急事態に遭遇した場合において、事業資産の損害を最小限にとどめつつ、中核となる事業の継続あるいは早期復旧を可能とするために、平常時に行うべき活動や緊急時における事業継続のための方法、手段などを取り決めておく計画のことです。
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