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税理士の森田です。
原価計算は、売上を上げるためにどのような費用がいくらかかったのかを計算し、分析することを言います。
原価計算の具体的な計算方法
具体的には費用を売上金額に関係なくかかる「固定費」と、売上が上がれば上がるほど比例して増えるような「変動費」に分けます。
売上金額から変動費を引いた金額を「限界利益」と言い、限界利益は売上が上がるほど増えていきます。
その売上に比例して増えた限界利益が固定費の金額を超える部分を「損益分岐点」と言います。
損益分岐点というのは、損益分岐点を超える売上を上げれば、利益が計上できる境界線だと思ってください。
例を挙げますと、
売上金額が100円で変動費が20円、固定費が500円の場合 売上金額100円―変動費20円=80円・・・限界利益 固定費500円÷80円=6.25 6.25×100円=625円・・・損益分岐点
よって、625円を超える売り上げを上げれば利益が出るようになります。
また、損益分岐点等の計算は車両ごと運行ごとに計算もすることが出来ますので、車両ごとの損益分岐点・運行ごとの損益分岐点を計算することにより、それぞれの問題点を発見し改善することで、効率的にコスト削減を行うことが出来ます。
トラック運送業・貸切バス事業における固定費
それでは、トラック運送業・貸切バス事業における固定費・変動費とはどのような費用を言うのでしょうか?
それぞれの事業における固定費は主に次の費用を言います。
- 車両に関わる費用・・・車両の償却費、自動車税等の税金、自動車保険
- 人件費・・・給与、賞与、健康保険・厚生年金等の社会保険料、退職金
- 事務所・駐車場等の地代家賃
- 一般管理費
※会社の状況により上記の費用のうちに変動費が含まれる場合もあります。
トラック運送業・貸切バス事業における変動費
トラック運送業・貸切バス事業における変動費は主に次の費用を言います。
- 燃料費、修繕費、タイヤチューブ費、オイル代等の運行にかかる費用
当法人では原価計算をするだけではなく、原価計算を使った価格交渉のシミュレーション等のコンサルタント、原価計算に基づく問題の発見・改善の支援を行っておりますので是非ご相談下さい。
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トラバス監事。東京都内の税理士事務所勤務を経て、独自の方法で中小企業の支援がしたいと思い独立開業。
運送会社の置かれた状況は値下げ競争など依然として大変厳しい状況にあるため、会社の財務状態を正しく管理し改善をすることにより会社を守ることが出来ると考えております。
また、毎年のように税制改正が行われ、かつ、複雑になっていますが、専門用語はできるだけ使わずに分かりやすく説明することをモットーとしております。